【とねりこ便り 2025.5.6月号より】
2025/05/24
みなさん、こんにちは(^^)
最近、テレビやニュースでAIの話題をよく見かけますよね。なんだかすごい速さで進化していて、私たちの生活もこれからどんどん変わっていくのかなと感じています。医療分野においてもX線やCTの画像診断や過去の医療データを分析したり、手術のサポートや新しい薬を創る研究にも役立ったりしています。以前とねりこ便りでも紹介しましたが、当院のX線装置でも活躍中です。
今回は、このAIについて僕が「福岡市医師会会報誌5月号」に寄稿したエッセイの再編を載せようと思います。
SF作家のフィリップ・K・ディック(1928年~1982年)をご存知でしょうか。彼の作品は、かの有名な映画『ブレードランナー』や『トータル・リコール』の原作となっています。さらに、『マトリックス』『AKIRA』といった大ヒット作にも、彼の独特な世界観が色濃く反映されています。SFという枠組みを超え、現実世界や人間の存在そのものに深く切り込む彼の視点に、僕は強く惹きつけられました。
映画『ブレードランナー』(1982年公開)の元となった『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(1968年刊行)は、「人間とアンドロイドの違いとは何か?」という深い問いを投げかけています。作中に登場するアンドロイドのペット(電気羊)やタイトルにもある「夢」という要素は、単なる機械では捉えられない、私たち人間の感情や想像力といった大切なものを象徴しているように思います。それこそが人間ならではの価値であり、生きる意味なのではないか、と問いかけられていると感じます。
アンドロイドは、他者の気持ちを理解したり繊細な感情に寄り添ったりすることが難しいとされています。
しかし、技術の進化によりアンドロイドにもこういった「心」の働きができてくる可能性も示唆されています。そして今、50年以上前に書かれたSFの世界が、現実に迫りつつあるのです。
AIがどんどん賢くなって、いつか私たちと同じように考え創造したり、人の気持ちを理解したり感情を持つようになる日が来るかもしれません。『医療AIが夢を見る』なんて、ちょっとSFチックな想像もしてしまいますね。
でも、たとえAIがどんなに進化しても、私たちは患者さん一人ひとりの気持ちに寄り添い、温かい医療を提供していきたいと思っています。

Y.T



