生活習慣病と口腔の健康
2024/06/22
最近、当院を受診された方の中には
「体重や腹囲を測定されてびっくりした!」と思われた方もいるかもしれません。
2024年6月から診療報酬の改定に伴い、当院では生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症)治療中の方につきましては、定期的に体重・腹囲・血圧を測定し、生活のご様子(食事や運動、飲酒、歯科受診など)をお聞きし、その上で療養計画書の作成、見直しを行っています。検査数値の改善や重症化予防、合併症予防のために、ご自身の体の状態や疾患と向き合い、生活の中で取り組めそうなことはないか、生活習慣を見直すきっかけになれば幸いです。
生活のご様子を伺う中で「どうして歯科受診のことについて聞かれるの?」という声がありました。
実は生活習慣病と歯周病には深い関係があります。
・糖尿病の方は歯周病が悪化しやすい
・歯周病があると血糖コントロールが難しくなる
→ 歯茎の炎症によってでてきた物質がインスリンの働きを妨げるため糖尿病発症や進行がしやすくなってしまう
・歯周病菌により動脈硬化が進みやすくなる
・歯周病は脂質代謝に影響する
ということがわかっています。
しっかり噛んでゆっくりと食事をすることが肥満の予防にもつながります。バランスのとれた食事を摂るためにも歯の健康は欠かせません。
美味しく食事をとることは私たちの楽しみの一つでもあり、生活の質の向上や健康寿命の延伸にもつながります。
歯が痛いなどの症状がなくても、定期的に歯科受診をして、お口の健康状態を診てもらいましょう。