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【とねりこ便り 2023新春号より】

2023/06/26

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今年の干支は卯(いわゆる”うさぎ”)ですね。

その大好物といえば誰もがニンジンを思い浮かべるのではないでしょうか?

ニンジンには体内でビタミンAに変換されるβカロテンが豊富に含まれており、皮膚・粘膜の機能維持や抗酸化作用が報告されています。

料理の彩り添えにも好適で、毎日の食材に加えたい野菜のひとつですね。

「ニンジン」の語源は根っこの枝分かれが人の形に似ていることに由来していますが、実はその名前の元になったニンジンは現在のものではなく、今で言うところの「高麗人参(ジンセン)」。現在のニンジン(キャロット)は「セリニンジン」ともいわれ江戸時代後期に渡来したものだそうです。

高麗人参は和名を「オタネニンジン」といい、セリニンジンよりも古くから渡来しており江戸時代には幕府により栽培されていた歴史があります。

今から約50年前に行われた町名変更前には、博多駅前1~4丁目付近に「上人参町」「中人参町」があり、今でも「人参通り」「人参公園」として名を残しています。

その地名は黒田藩管轄のオタネニンジンの栽培畑があったことに由来しているそうです。

(ちなみに、加藤清正が朝鮮出兵から持ち帰ったとされる「清正人参」はセロリのことです)

漢方薬として用いる高麗人参はサポニンという成分を豊富に含んでおり、食欲不振・冷えの改善疲労回復などの効能があります。適応のある方には処方をしていますので気になる方はご相談ください。

また診察室に置いている高麗人参は最もサポニンが多いとされる6年根です。現在焼酎で寝かして8年経ったものですがなかなか飲む勇気がありません(笑

 

と、ここまでニンジンのお話となりましたが、うさぎに少し話を戻します。

実はうさぎは ニンジンが大好物というわけでもないようです。

有名なイギリスの絵本・ピーターラビットが持っている赤く細長いラディッシュをみんながニンジンと思ったために「うさぎ= ニンジン」というイメージが定着したそう。

ネズミはチーズが大好き!も『トム&ジ ェリー』の影響が大きいみたいですね。

以上、こぼれ話でした。

Y.T

 

 

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